商業主義を突く紙の逆襲:インディペンデント誌『Study』が見せたファッションメディアの真意
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『STUDY』の創刊は2014年にさかのぼる。当時、既存のファッション誌はカタログ化が進み、タイアップ記事とタイトなスケジュールに追われていた。表現の自由度が削ぎ落とされていく現状に強い危機感を抱いた編集者の長畑宏明氏は、自力で資金をやりくりし、1冊の雑誌を作り上げた。
商業誌が避けて通る「長文のインタビュー」や「一見すると商業的価値を生みにくいニッチなカルチャーの掘り起こし」を正面から取り扱う姿勢は、創刊当時から一貫している。トレンドを追いかけて使い捨てにするのではなく、何年経っても読み返せる強度を持った「言葉」と「写真」を記録する場所。それこそが『STUDY』の根幹にある哲学だ。
編集長・長畑宏明が抱いた既存ファッション誌への違和感
大手出版社が提示する「モテるための服」や「今すぐ買うべきアイテム」という消費を促す文脈に対して、長畑氏は疑問を投げかけ続けた。服を着るという行為の背景には、人間の生き方や美意識、あるいは社会への批評精神が必ず潜んでいる。
『STUDY』においてファッションは、単なる商品ではなく「自己表現の思想」として捉え直される。編集長の個人的な問題意識と執着がそのまま編集方針となり、他のどの雑誌にも似ていない独特の空気感を作り出しているのだ。